アーノルド (河出文庫 も 6-1)
前々からちょくちょく買ってたのですが、やっと「僕って本秀康さん好き」と言える位には揃ってきました。特にさいきん買ったこの『アーノルド』という文庫がよかった。 本秀康さんの作品は、かわいい絵柄ととぼけたキャラで一見ユルい漫画に思えるんですが、その実、ほぼすべてが毒々しい終わり方をする。そこがサブカルっぽくて好きです。 サブカルってなんか、読んだ後に「こんなん読んでる俺っていいよね」という独特の満足感があるけども、僕はいつになったらこの自意識の世界から抜け出せるの。24歳です。 本秀康さん自身も、この『アーノルド』のあとがきにおいて「僕の漫画はいい奴だけどモテナイ人みたい」と解説していて、その自己評価って親しみがあっていいなと思った。

どこかの記事で見て「なるほど!」と膝を打った、本秀康さんの漫画のあたらしい楽しみ方。 適当にページを開き、物語上まったく重要ではないコマに視線を送る。 そんなコマでも、なんだか1枚の絵としてカッコよく成立してるんですねえ。さすがイラストレーター。ニクい!