『素晴らしい世界/浅野いにお』(ISBN:4091572111)

ビレバンに置かれてるのを見て、気になってはいたんだけど今まで手に入れてなくて。でもあるところで「神戸在住が好きなひとは気に入ると思う」って記事を見たもんだから即購入。ハマりました。 どこにでもいるような人々の生活の上澄み部分をすくって、サラッと小気味よく仕上げた漫画。ある話の主人公が、別の話では脇役として登場し、すべてが繋がった世界であるという空気が流れている。 なにより目をひく点は、映画的なコマ割り、構図! タイトルコール?が挿入されるタイミングやキャラクターの台詞を活かすコマの作りなどで、良質な日本映画(例えば岩井俊二作品など)を観ているような気にさせられる。たぶんこの作者はとても映画が好きな人なんだろうなあ。と思っていろいろ調べてみたら、なんと作者さんは当時23歳でこの作品を描きあげたとか。期待の新人すぎる。 全2巻だからすぐに終わるし、すべて1話完結だから訪問者に読ませてあげてもいいかもしれない。内容はちょっと薄っぺらい気がするけれど、それも味ってことにして、とにかく本棚に並べておくと嬉しくなる漫画だ。