金払え金払えフェス

京浜ロックフェスティバルにいく。会場は川崎市東扇島東公園。個人的には、会社の人たちとバーベキューした場所なので思い出深いところです。

フェス自体は豪華なアーティストが出演するのに投げ銭という、それマジでいってんですか状態のすごい男気。しかしこの投げ銭であるという前提が、ぜんたいを通して悪い意味で気になった1日でした。

会場へ向かう道すがら、川崎駅からの唯一のアクセスルート市バスに乗りにいったところ、京浜ロックフェス目当ての人たちの列、列、列・・・。バスがきても乗り切れないので30分程度ならぶ。その間、市バスの運転手さんたち大混乱でピリピリムード。「これ、途中の停車駅のお客さんどうすんだよ!」「いいからとりあえず出発しちゃって!」なんて大声で。打ち合わせ、してなかったのかな。

会場に着くと海がちかくて開放感がすばらしい!ステージは2つ、どちらもトラックの荷台。屋台は豪華で「晴れたら空に豆まいて」とか「横浜サムズアップ」とか「太陽」とか音楽関係のお店が目につく。スペース後方ではCDやレコードや楽器(鼻笛というのを買いました)、マッサージ屋、大学生が服うってたり、センスのいいフリーマーケット状態。ぜんたい的に手づくり感満載だけど、ぜんぜん不足感はなく、むしろ充実した雰囲気に包まれてました。

トップバッターはトクマルシューゴ。初見でした。これが本当によかった。音楽性としてはスタジオこもって演ってますという印象だったので、ライブはそこそこかなと勝手に思っていたのですが、全然。どの曲も不思議なリズムで、愉快でかわいい音色で、この日みたいなゆるいフェスに打ってつけ。途中のMCもおもしろい「今日は投げ銭なので、スタッフの人たち1円でもいい5円でもいいとか言ってましたけど、普通にかんがえてこーゆーイベント、1円とか5円じゃ成立しませんから」なんて正直。「僕ら小銭もって帰りたくないすから。みなさんもそうでしょうけど」なんという自由。トクマルシューゴさんは曲の演奏終わり、ちょいちょい満足気にニヤっとしてたので僕の中でいい人度合いがレベル80です。レベル100になるともたいまさこになります。

その後はスカンク兄弟&原田郁子とか、にせんねんもんだいとかが記憶に残ってますが、それ以外の部分はフードを食べるのと寝るのに夢中。ナポリピザうまかったな。サムズアップのハンバーガーと太陽のすき焼きごはんも・・・。

ラストはSAKEROCK。時間が押してるということで予定より2曲削る羽目になったみたい、とはいいつつ、けっこうだらだらMCしてたけどなあ・・・と僕は思いました。そのだらだらがSAKEROCKのライブの空気なのかもしれないけれども。覚えてるのは「菌」「慰安旅行」「平凡な人生(モーかも)」「進化」「老夫婦」「殺すな」あたり、あと新曲と、最後は「生活」で締め。「進化」の和やかな音の響きが、照明が少なくて暗くなっていた会場にマッチしてました。あと久々の「殺すな」はライブでレアってのもあるけど、純粋にすきな曲なので嬉しかったなあ。1曲目の最初のトロンボーンの音でハマケンさんが下手こいて、僕の周囲の人たちけっこうズッコケル、いいライブでした。

帰り。やはり市バスしか方法がないためバス停に並ぶと長蛇の列。その横をスタッフさん達が整理しながら相談してる。「5台予定のバスだったけど・・・14台借りたよ!いまどんどん向かってもらってるから!」うわ・・・見積もりの3倍以上だったの?とびっくりする。

帰りこそ臨時バスのフォローが早かったためすんなり帰ることができましたが、行きは最悪だった。イベント中は最高にたのしかったけど出演者の人たちが(もちろんジョークだけど)即興の「金払えの唄」を披露してたりと、なんというか・・・、じゃあ最初からチケット代回収していればよかったんじゃない?と思った。そうすればバスだってきちんと専用で借りられただろうし、出演者にお金せびるような態度とらせなくて済んだのでは。いや、いいものを提供すれば投げ銭でもみんなお金払うだろうっていう理想論、性善説は好きですけどね・・・投げ銭BOXには確実にアルミ製の硬貨も投げ入れられてたのを見てるだけに悲しい心持ちになりましたよ。

とかなんとか言いつつ、来年も同じようなメンバー、同じような空気感で開催してくれるならまたいきたいです。